2015年7月7日火曜日

老いとスポーツと、健康保険。



僕は、高校を出てから今日まで、接骨院の世界で仕事をしてきました。



接骨院は、健康保険が使えます。



健康保険はありがたいです。病気やケガをした場合は、大きな出費にならずに済みますし、施術をする僕たちも、保険があることでクライアントさんに施術を施せ、病院や接骨院も成り立っています。僕たちは、保険の制度に守られていて、助けられています。



そのように、個人で考えるとありがたいことではありますが、日本の全体で考えた時、そうではないかもしれません。日本の財政は今厳しい。でも、僕たち国民の使っている医療費は、年々上がり続けています。そして、医療はどんどん発展していても、病気になる人は増え続けているのが現状です。




僕は、今歯科に通っています。歯科では健康保険も使えますが、保険外診療が当たり前になってきています。僕も、保険だと銀歯になるので、銀歯はからだにいいとは言えないので、保険外の詰め物をすることにしました。銀歯なら数千円だったと思いますが、保険外の詰め物だと10万円前後。大きな違いです。




僕の場合、普段から健康に努めているので、虫歯になったと知った時、保険が効く、効かないは関係なく、大切にしようという気持ちにつながったと思いますが、でも、出費が大きいと「歯をもっと大事にしよう」という気持ちがより高まるのを感じました。




普通だと、「すべて保険が効けばいいのに。」と思いがちですが、安いと僕も含め、ほとんどの人が安易になりがちです。そして、再発が減りません。僕たちは健康保険に守られていることで、安易になっているところもあるかかもしれません。



医療が発展しているのに、病気が減らないという問題も、もし保険がなかったとしたらどうだろ?病気にならないように、普段の生活からもっと健康に努めるかもしれない。



スポーツでもケガをする人が多いです。スポーツは楽しいし、からだの使い方を学ぶのにとてもいいことですが、オーバーワークによりからだを壊していたり、子供の成長に悪影響を及ぼしているケースもの少なくありません。



僕は、もっと指導者の方達がからだのこと、成長のことを学んで欲しいと思っていますが、健康保険があまり使えないとしたら、どうなるんだろう?と考えたりします。もっとケガをしない方法や、からだの使い方、練習をするようになるかもしれません。



からだのことを知り、本当の健康に努めている人たちは、健康のためにお金と時間を費やしています。大きな出費と思われがちですが、しかし、その投資は将来の病気にかかる費用と、治療にかかる時間を考えた時、かわりかいかもしれません。



また今、核家族が増えたため、僕たちは自分の家族が老いていく姿を見る機会が減ってきています。元気だった祖父や祖父母が、次に会う時には病室だったりします。その経過はあまり知らなかったりします。その老いる姿や老いていく人の気持ち、大変さに触れることが、僕は大きな学びだと思っています。



「自分も将来こうなるかもしれない。」または、「僕はもっと苦しまずに死にたい」「老いても病気にならずに元気に過ごしたい」




そんな想像しにくい自分たちの老いを、少しでも想像できる機会です。少しでも想像できれば、自分たちの「生」ということをもっと真剣に考えると思うのです。そして、自分のからだを「短期的」ではなく、もっと「長期的」に捉えることができれば、今の生活やからだに必要なことがはっきりしてくると思います。



健康保険は、とても大切なことではありますし、家族を守ってくれていますが、もっと僕たちが長期的な視点でからだを考えていく必要があると思います。

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